今回は、共同経営を避けるべき理由の二つ目です。
理由2 責任の所在が不明となる
経営者は会社で起こるすべてのことについて責任を取らなければなりません。大げさな表現ですが、「電柱が高いのもポストが赤いのも自分のせいだと思え」などと言われてもいます。
経営は「自己責任」という覚悟なくしてできません。自分一人で経営していれば、文字通りすべて「自己責任」です。良いも悪いもすべて自分一人が原因なので、シンプルでこれ以上のわかり易さはありません。(従業員、客、取引業者がダメだからうまく行かないというクズな発想は論外です)
しかし共同経営の場合は、そこまで責任を感じて経営できるでしょうか?おそらく担当が曖昧であったり、責任範囲が明確になっていないことがほとんどかと思います。何か問題があっても担当でなければ自分の責任だとは感じません。そして問題が拡大した時に、責任のなすりつけ合いが始まります。
また責任感に大きなギャップがあったりする場合も揉める原因になります。
責任の所在が不明となり揉めてしまうことも問題ですが、もう一つ問題なのは自己責任という経営者として最も重要な資質が奪われるということです。経営者が複数いると自己責任という観点からも経営がうまくいかない可能性が高くなります。
すべての出来事は自分の責任
この覚悟を持つことで、主体性が発揮され、全てを自分でコントロールすることが可能になり、経営は軌道に乗って行くのです。
経営を続けていれば他人の力は必ず必要となります。しかしそれは共同経営というかたちではなく、提携など別の形で協力し合うのが正しい選択となります。
それでもどうしても共同経営という形態を選択する場合には、この「自己責任」の原則を完全に理解している者同士、またお互い自分ひとりでも経営していける人同士であることが最低条件となるかと思います。
そうでなければほとんどの場合、トラブル発生の原因となり、うまくいくはずだった事業も失敗に終わってしまう可能性が高くなります。
全ての責任を持つトップ経営者は、最初は自分1人がベストです。
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