相続争いを避けるためにいちばん大切なこと

自分が一生懸命築き上げた財産を巡って、家族で相続争いが勃発する

本当に悲しいことですね。
こんな悲しい出来事を避けるために一番大事なことはなんでしょうか?
それは財産を持っている人が主導権を発揮することです。
財産を遺す人が、責任を持って自分で自分の財産の行き先を決定することです。

「死んだ後の事だし、家族に任せておこう」
「うちの家族は仲がいいから、揉めることはないだろう」
「面倒そうだから考えたくない」

このような考え方が後々の相続争いを発生させる原因になります。

相続人(あなたが亡くなったときに財産をもらう人)である家族には、財産は当然のように自分のものになると考えている人もいます。そしてその権利は当然と思っていて、少しでもその権利が侵されたり平等でなかったりすると大騒ぎし始めます。この考え方から正していかなければなりません。

将来の相続争いを避けるためのステップは次の通りです。

1・自分の財産はあくまでも自分のものだと宣言する

まず、自分の財産は自分のものだと宣言していただきます。そしてその財産は当然自分に処分する権利があることも同時に家族に伝えます。
本来すべてを慈善団体に寄付することも出来るし、使い切ることもできるのだということをご家族に理解していただきます。
この最初のステップは重要です。

2・教育する

相続により財産を取得することを当然のことではないことを教えます。1の宣言の続きですが、相続財産は当たり前のように貰えるものではなく、行き先がないから法律上たまたま家族に名義が変わるだけであって、あくまでも財産を貰えることが当たり前ではないことを教えていきます。そして相続争いが発生すればお互い精神的にも金銭的にも消耗してしまうことなど、決して相続争いしてもいいことがないことを伝えていきます。
また争いにより財産の分割が相続税の申告期限までにできないと、様々な税法上の特例が使えなくなり無駄な税金を納めることになります。そのようなことも伝えておく必要があります。

3・理由を説明する

通常の家族構成の場合、相続争いが発生するケースとして最も多いのは、もらう金額が兄弟間で不平等のケースです。
そうなる理由は様々なのですが、その理由の説明が不足すると不信感が生じます。1と2の説明や教育があったうえで正当な理由があればほとんどの相続争いは回避できるはずです。逆に理由がつかない分け方をすれば揉めるということです。理由なき不平等は揉め事の原因になります。それは財産を遺す側の責任として避けなければなりません。

いかがでしょうか?
財産を遺す側の努力が必要だとお分かりいただけたと思います。
具体的な対策としては1から3のステップに加えて、遺言書を正しいかたちで遺すのが基本的な対策になります。

 

 

 

 

福田哲也代表取締役

投稿者の過去記事

S49年3月生まれ
仙台市出身
CFP・税理士

企業の税務や会計だけでなく、
社長の財産形成についても一緒に考える会計事務所を運営しています。

ご自身の財産、節税、経営について真剣にお考えの方、
お問い合わせお待ちしております。

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